**富士山世界遺産と国指定名勝の重み**


 今日の新聞に富士宮市教育委員会が富士山の世界遺産登録を視野に設置した会合が初めて行われたと紹介されていました。世界文化遺産の構成資産候補の17ケ所の内、6カ所が富士宮にあるので当然なことですが、何ともさみしいのは、この三保の松原には富士宮のような動きがまったくないことです。
三保の松原もれっきとした構成資産候補です。この候補になるということ自体が大変なことで、候補から落ちてしまった柿田川などは県へと抗議したくらいです。三保の松原は富士山の文化遺産という観点から見れば決して無視出来ないことを、外国人であるユネスコの人たちはよく、知っています。
また、実際、現地視察をした委員の皆さんの評価も非常に高く、文化庁の方をも驚かせました。
すんなりと苦もなく候補になりましたが、当然地元の意識は低く関心はありません。誇りに思うどころか、
世界遺産? 三保の松原? むしろ嘲笑う人も多くいました。三保の松原は汚い工場地帯。とうに忘れ去られた過去の名勝地。世界遺産という夢のような美のイメージとは結びつきません。笑止千万な話なのです。

 でも、もし三保の半島が天女の舞い降りたころのままであったとしたら、三保の松原だけで、十分世界遺産になっていたことでしょう。それほど、この三保の半島の独自性は高く、長い歴史を持ち、日本の原風景というべき伝統ある景観が、かつて、ここに確かにあったのです。ただ、残念ながら、失ったものを悲しむ心さえ、地元の人にも育ってはおりません。悲しい惨状です。

 大正十一年、国は三保の松原を天の橋立とともに最初の国指定名勝に選定しました。日本のどこもまだ美しかった時代です。羽衣の松を中心に、そのときの石塔は御穂神社参道入り口、鎌ヶ崎、そして、三保灯台(今は文化ランド内)に設置されました。今後、富士山が世界遺産になったとすれば、この石塔の意義は大変大きなものとなります。

 鎌ヶ崎の景観は羽衣海岸の中でも、非常に貴重です。三保のどこからでも富士は見えますが、遠景に富士、近景に松という構図をもつところは案外ありません。松も絵になる大木です。品格があります。そう考えると、石塔が何故ここに設置されたのか、和田英作画伯が何故、ここにキャンパスを広げたか良くわかります。

 本音を言えば、三保の景観保全に絶望しか感じていませんでした。鎌ヶ崎の草取りを始めて、大きな希望を感じ取り始めています。荒れ果てた松原に手を加えていくと、驚くほど気高い空間が現れるのです。傷ついてはいても美しい。自分が異次元別にいるような錯覚を何度も覚えました。「諦めてはいけない。諦めるな。」 仰ぎ見る松の大木に、そう呼びかけられている気がします。国を象徴する風光の貫禄、風格がここには確かにあり、幾多の天変地異人災を乗り越え今にあります。富士山の世界遺産登録の機会は三保の神様が私達に授けた最後のチャンスだと思うようになりました。

 三保の松原はすでに、往時の形骸です。しかし、その形骸だけでも、これから生れる日本の子に見せてあげたい。なぜなら、この景色は生きる希望、美への憧れ、自然への畏怖を感じさせ、日本人に魂を与えてきたからです。未来の人にも同様でしょう。

 とは言え、この松原を清く保持するためには人手が必要です。しかも相手は草。当たり前のことながら綺麗に取っても、次々に生えます。清い環境を整えるのには、草刈と草取りを併用し草の根を絶やすしかないと思います。農家の方が三年くらいかかるかなといっておられましたが、前途は海原の如く、茫洋と果てがないように感じます。
 作業を始めて半年。有志の方が集まってくださり、気長に励んでいます。先日は市文化財課の職員さんも草刈りをしてくださいました。住宅政策課もアパートの松原部分 の整備の約束をしてくださいました。亀の如くではありますが進展しています。それでももっと多くの方の手助けが必要です。年に一回でいいのです。リクレーションだと思って整備活動に参加してください。是非、お願いします。

 

ここからのスタート
2010年11月16日
記念の第一回
2011年1月5日
SBSの小沼みのりさんもお手伝い

◆かなりすっきりしました。こんなに広いところだったのですね。

 

◆いつもの記念撮影

2011年4月16日

松も喜んでいるようです。
きれいにすると奥行きが出来別の場所のようです。
この奥に富士山がありますが松で見えません。
少し枝打ちすれば絶景です。
2011年5月27日
草がむくむくしはじめました。
2011年5月30日
三日しかたっていのに、
わーっと草が成長しました。
草のエネルギーに圧倒されます。
市文化財課と名勝保存会の方が
草刈りをしてくださいました。
草がふえて落胆していたので、
嬉しかった。ありがとうございます。
お茶タイムは前の堤防で。
富士山の見える日は下のような絶景。
ゆりの群生、この夏楽しみにしています。
このほかに浜なでしこ、ノバラ、浜ごう、
一っ葉。上手に生かせば、自然公園です。
何故、ここが文化財指定を受け、
石塔が建てられたのか納得の景観。
堤防もテトラもないほうがいいのですが、
あまりの美しさに、うっとり。
祭日に多いバーベキュー。気持ちがいいので最高ですが、後始末をめぐってトラブルになることもあります。この日も魚の骨などが落ちていたようです。 車の出入りは許可されていないはずなのに、どこからか入る車。
写真の人たちではありませんが、火の始末をしないで帰ったグループやごみが散乱したり あまりの騒ぎ方に警察沙汰になったこともあります。マナーを守ってといっても、管理するところもなく、非常に難しいです。
これは、本当のボヤ騒ぎ、寒いから暖をとろうとして、流木に火をつけ、あっという間に松林に燃え広がり移ました。怖いです。危ない事態でした。
三保小学校の子供たちが、一生懸命鎌ヶ崎の清掃を。タバコの吸殻もとても多いです。
大人がゴミを捨て、子供が拾い片付けます。その後時化が来て大量の流木が。。。。。
鎌ヶ崎は看板の乱立地帯。
次々に新しい看板が建ちます。
この場所が相応しいのか?
規制の厳しい場所であるはずなのに、また、新しいものが建ちました。 草取りの整備中、朽ち果てた看板をいくつか見つけました。
何のために設置するのか、管理者の方にも考えていただきたいものです。

この事業は(財)静岡県グリーンバンクから支援をいただき、
三保の松原名勝保存会の協力のもとに行うものです。

NPO法人三保の松原・羽衣村
〒424−0901 清水区三保1282−1  連絡は出来るだけメールでお願いします。
メールアドレスokami@hagoromo-hotel.co.jp
電話054−334−1236/(FAX)334−0123